フッ素樹脂溶接について

弊社ではフッ素樹脂溶接を得意としております。
今回は面白い依頼がありましたので、弊社のフッ素樹脂溶接技術
につきまして特に紹介したいと思います。
依頼内容はお客様の守秘義務上詳しく言えませんが、硫酸雰囲気
に使用する金属製の棒を、環境と耐薬品性を考え、鉛からフッ素樹脂
製の物に置き換えたいといった内容です。
しかしその金属製の棒には、かなりの加重が掛かる為、フッ素樹脂の
丸棒をそのまま使用することは難しいのです。
そこで金属の棒にテフロンを被覆しては?との提案をした所、お客様の
OKを頂きましたので今回の作業となりました。

  
金属棒にテフロンパイプを挿入まずは金属の芯棒にしっくりとするパイプを
切削加工します。この金属の心棒は長さが
1M以上もありますのでパイプ分割して装着
し中継ぎ溶接を施工する必要があります。

 

 

溶接作業中  左は溶接中の写真です。ズバリフッ素樹脂の
溶接は、温度管理と温風の当て方、そして溶接
棒を溶かし込む手先の力加減、冷却で決まりま
す。この微妙な『加減』をコントロールする事で、
ただ単に樹脂を溶かして溶着する事だけでなく、
外観上の仕上がりについも気を配っています。

 

※特に薄肉のPFAチューブをボディに溶接する作業などは、溶接技術の差が、
顕著に現れると思います。

ピンホール試験

 先端はこのように斜に切ってあり、張り合わせ構
造になっていますので、入念なチェックを行います。
 通常の溶接であれば水没による耐圧試験を行な
いますが、被覆を行なった場合は、高電圧印加方
式にてピンホール試験を行い出荷します。
 先端からカミナリの様な物が発生しているのが見
えますか?

 

このように、弊社では、様々な分野のお客様の懸念する問題に対して、提案そして
解決する技術を持っております。また技術の向上についても、常に努力と考える事
を惜しみません。金属からフッ素樹脂の置き換えを行なう際はご是非相談下さい。